ベクトル検索とは?仕組みからPython実装例まで徹底解説!

はじめに:ベクトル検索とは?
近年、ChatGPTをはじめとするAIの発展により、自然言語検索やレコメンドシステムで「ベクトル検索」という言葉をよく耳にするようになりました。
本記事では、ベクトル検索の基本的な考え方と、Pythonでの簡単な実装例を交えて分かりやすく解説します。
ベクトル検索とは?
ベクトル検索(ベクター検索、Vector Search)は、テキストや画像などのデータをベクトル(数値の集合)に変換し、その類似度をもとに検索する手法です。
従来のキーワード検索では一致する単語を探すのに対し、ベクトル検索では意味の近さを数値的に計算できます。
ベクトル検索が使われる場面
- ChatGPTのようなAIチャットの過去会話検索
- レコメンド(類似商品・コンテンツ提案)
- FAQシステム
- 画像・音声検索
なぜ今、ベクトル検索が注目されているのか?
- 自然言語処理(NLP)の発展
- OpenAIやGoogleがAPIで埋め込み(embedding)を提供
- 大量の非構造データを扱う時代に対応可能
Pythonによるベクトル検索の実装例
ここでは、OpenAIの埋め込みAPIを使ったベクトル検索の簡単なサンプルを紹介します。
ステップ① 必要なライブラリをインストール
pip install openai faiss-cpu
ステップ② Pythonコード例
import openai
import faiss
import numpy as np
# OpenAI APIキーの設定
openai.api_key = "YOUR_API_KEY"
# 埋め込みしたいテキストリスト
documents = [
"Pythonは人気のプログラミング言語です。",
"JavaScriptはWeb開発に使われます。",
"AIは未来の産業を変える技術です。",
]
# OpenAIで埋め込みベクトル取得
def get_embedding(text):
response = openai.Embedding.create(
model="text-embedding-ada-002",
input=text
)
return np.array(response['data'][0]['embedding'], dtype='float32')
# 全文書のベクトル化
embeddings = np.array([get_embedding(doc) for doc in documents])
# FAISSでインデックス作成
index = faiss.IndexFlatL2(embeddings.shape[1])
index.add(embeddings)
# クエリと検索
query = "プログラミング言語とは?"
query_vector = get_embedding(query)
# 類似検索(上位1件)
D, I = index.search(np.array([query_vector]), k=1)
print(f"最も近い文書: {documents[I[0][0]]}")
ベクトル検索のポイント
- ベクトル同士のコサイン類似度やユークリッド距離で近さを計算
- 高速検索にはFAISS(Meta開発)などの専用ライブラリが有効
- 日本語対応には事前に日本語対応のモデルを使用することが重要
StarScriptではAI検索システムの開発支援も
弊社StarScriptでは、自然言語検索やFAQ自動化、AIチャット連携のベクトル検索導入支援も行っています。
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まとめ
用語 | 意味 |
---|---|
ベクトル | テキストなどを数値化したもの |
類似度 | 数値ベクトル間の近さ |
埋め込み(embedding) | AIでテキストをベクトルに変換する技術 |
ベクトル検索は、今後のAI・検索技術の基盤となる重要技術です。
今回のPythonコードを参考に、実際に試してみることをおすすめします!